続お米の価格

今日に体重は 80.0kg です。
今日は昨日の続きです。
昨日は、「お米の流通の構造自体を見直す時期に来ているのではないか」という言葉で締めくくりました。
実際のところ、お米の流通には、消費者と生産者のほかにも、仲買人や卸売業者など、さまざまな関係者が関わっています。こうしたすべての立場の人たちが「Win-Win」の関係になれる価格を決めるのは、簡単なことではありません。
一方で、近年はIoTを活用した農業の大規模化も進んでいます。中小規模の農家では、コスト削減に限界がありますが、IoT技術を導入して規模を拡大すれば、生産効率が上がり、大幅なコスト削減が可能になるとされています。こうした変化は、お米の価格にも大きな影響を与えます。
たしかに、原価が下がれば、お米の価格も比較的抑えやすくなります。しかし、すべての農家が簡単に大規模農家へと転換できるわけではありません。大規模化には多額の初期投資が必要ですし、農業従事者の高齢化という現実的な課題もあります。
加えて、生産者の事情だけでなく、消費者、仲買人、卸業者、さらには政治的な思惑まで加わるとなると、「適正な価格」というものを見つけ出すのは、非常に難しい問題です。
これほど多くの要素が複雑に絡み合っている状況では、場当たり的な特効薬のような対策では、根本的な解決にはつながりません。私が必要だと感じているのは、政治的な方針そのものの見直しです。
もちろん、お米だけを特別扱いすべきだとは思いません。けれども、せめて「お米くらいは、国民が食べる分を適正に国内でまかなえる」。そんな状況を維持することは、国としての基本的な責任ではないでしょうか。
明日は、この「政治的な方針転換」について、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。